君の本気に触れた時…
「…な、なに?」


振り返った私のすぐ後ろには彼が立っていて

口から出た返事は、動揺の隠しきれない震えた声だった。


「なんで俺から逃げてるの?」

「…な、何…言ってんの?…逃…げて…ないけど…。」

「じゃあ、理央さんの声が震えてるのはなんで?俺が怖い…何かされそうで?」

「……怖くない。ハル君に…何かされるなんて、、そんなわけないでしょ…。だってハル君は…」


そこまで言った時、彼がさらに一歩私に近づいた。


「俺が4歳も年下で、理央さんから見たら俺なんてあの時と変わらないまだ子供のままだから?」

「…う…うん。」


本当は分かってた。

今、目の前にいる彼があの時と同じ子供のままじゃないってことくらい…。

だけど認めてしまうと、彼が私の中で一気に男の人になってしまうのが怖いと思ったんだ。
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