君の本気に触れた時…
「理央さん…」


頭の上から…ハル君の声が落ちてきた。

それでも顔をあげられない私に、彼が身をかがめて私の頬にキスをした…。

まさか…そう来るとは思わず、ビックリしてつい彼の方に顔を向けた瞬間、今度は唇にキスされた。

あまりに突然すぎたから目は開けたまま、思わず瞬きはしてしまったけど。


「ちょっ…ハル君!ここ外だから。それに、私まだ言い訳聞いてない。」

「あぁ、あれね…。」


そう言って、ハル君はあの時に何があったのかをちゃんと説明してくれた。

タクシー代を払おうとした彼女が、ただ単におぼつかない足元をふらつかせてハル君に寄りかかっただけ…

だと、彼はそう説明してくれた。

状況説明としては、本当にそうだったのだと信じることにした。

ただ、彼女の意図は別にあったのだとしても。

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