君の本気に触れた時…
昔の彼は、こんな事を言う子じゃなかったのに…本当に調子が狂う。

だけど、だからと言って不愉快になるとかそんな気持ちには一切ならなかった。

それは、やっぱりハル君が私にとっては弟のように可愛いがっていた存在だからかもしれない。

彼と初めて出会ったのは、私が高校2年の時だった。

高校の夏休みに地元にあった大きな市場の飲食店でバイトをしていた私。

大きな駐車場は連日のように大型バスの往来が激しく多くの観光客で賑わう。

それに加えて土日は県外ナンバーの車で満車になり、 市場の中は人・人・人でごった返していた。

市場内には、観光客をターゲットにした飲食店が10件以上並んでいて私が働く店もそのうちの一つだった。

当時の彼はまだ中学生だったのだから…もちろんバイト仲間なんかではない。

彼は私が働く店のオーナーの息子だった。

前日の夜にオーナーから明日から新しいバイトの子が入るから色々教えてあげてほしいと頼まれていた私は、いつもの出勤よりも気持ち早めに店に着いた。

そして、私と同じように開店前の店の前にいた彼の事を新しいバイトの子なんだと勘違いした。

彼の第一印象は、とにかく背が高くて中学生には見えなかったから。
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