君の本気に触れた時…
「理央ちゃん、いらっしゃい。今回は面倒な仕事引き受けてくれて本当助かったわ。ありがとう。早速今日から春翔の家庭教師お願いね。」

「…あ、美子ちゃん、お邪魔してます。こちらこそ…私なんかで良かったんですか?」

「母さん、理央さん家庭教師のこと知らなかったみたい。店のバイトだと思ってきたんだって…。」


それを聞いた美子ちゃんが


「あら、そうなの?ちゃんと真知子には伝えたのに、理央ちゃんに言わないなんてうっかりしてたのね…。でもきっと本人の中では言ったつもりでいるわよ。」

「私も、多分そうだと思う…。」


真知子とは私の母で、母と親友の美子ちゃんは私以上に母の性格を把握している。


「春翔ったら、急に勉強のやる気を出したと思ったら理央ちゃんと同じ高校に行きたいって言い出して…。しかも、家庭教師までつけてほしいなんて頼むもんだから本気なんだと思ってね。それで、理央ちゃんに先生をお願いしようって事になったの。春翔も理央ちゃんのこと大好きみたいだし…。」


美子ちゃんが、そこまで言った時、ソファで私の向かいに座っていた彼が慌てた様に声をあげた。
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