君の本気に触れた時…
「母さん!!」

「何よ…いきなりそんな大きな声出して。」

「大好きなんて、俺言ったこともないのに….何勝手なこといってんだよ。理央さんに誤解されるだろ!」

「別にそう言う意味で言ったんじゃないわよ。あんたも尚人(なおと)も理央ちゃんの弟みたいに懐いてるって意味…。必死になっちゃって、そっちの方が逆に誤解されるわよ。」


美子ちゃんにそう言われたハル君は、うっ…と黙ったまま項垂れてしまった。

私も彼の名前が出て来て無駄にドキッとしてしまったのは、皆にはナオと付き合っているとは言っていなかったから…。


「理央ちゃん以外に適任はいないわよ。じゃあ、そんなことで後はよろしくね。私は今からまた店に戻らなきゃいけないから。」


慌ただしく出ていった後は、シーンと静けさが訪れて余計に緊張感が増した。

こんな空気にしておいて完全放置で行っちゃうなんて。

今まで密室で2人きりになったことなんてなかったし、部屋の空気はまだハル君がさっきの事を引きづってる感があるし。

とにかく今は少しでも早くこの空気を変えなきゃ。
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