クールな同期と熱愛はじめ
午前二時。ここにこうしていると眠気が襲ってくるのだから、やっぱり原因は桜木くんだ。
ただ、意識しているのは私ばかり。彼の方はといえば、隣に私が寝ていようが眠れるらしい。私には、よっぽど女の魅力がないとみえる。
好意がなくとも、こういった状況では過ちが起きても不思議じゃない。それでもこうして無事にいる自分を思うと、傷つくというものだ。
……やだな。これじゃまるで、私が襲ってほしいみたいじゃないか。
慌てて頭をブンブン振る。
そうじゃない。決してそうじゃない。
否定しながら、どこか悲しいと感じるのも事実だった。
「ずいぶんと早起きだな」
声に顔を上げると、桜木くんが立っていた。
「……どうしたの? 眠れないの?」
「それはこっちのセリフ。年寄りでも、こんな時間に目は覚めないぞ」
「ふーんだ」
彼からツンと顔を背けた。