クールな同期と熱愛はじめ

ミネラルウォーターをポットに入れ、その場で沸くのを待つ。

そんな彼をなんとはなしに眺めた。
スエット姿だというのに野暮ったく見えないのは、どういうことなんだろう。手足の長いスラッとした体型だからなのか、内から滲みでるなにかの仕業なのか。
スーツ姿は三割増しに見えるとよく聞くけれど、彼の場合はなにを着ても様になってしまいそうだ。

しばらくするとカップをふたつ持って桜木くんが戻った。
淹れてくれたお茶にフーフー何度も吹きかけてから口をつける。


「……おいしくない」


つい正直な感想を言ってしまった。


「淹れた俺に失礼だと思わないのかよ」


桜木くんに睨まれた。


「それじゃ飲んでみてよ」


自分の分も淹れてきた彼に「早く」と急かす。
言われるがままにお茶を飲んだ彼は、顔をしかめた。

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