クールな同期と熱愛はじめ
「桜木くん、すごいね」
「あ、うん……」
「ん? どうかした?」
胡桃が私の顔を覗き込む。
「……私、帰るね」
ホテルへ行って、桜木くんの分の荷物も私が預かってこようと思ったのだ。
学校が終わってからでは、きっと遅くなってしまうだろう。
「え? だってピザは?」
「ごめん、胡桃にあげる」
残っていたグリーンフィズを飲み干し、財布から二千円を出して胡桃に手渡す。
「えー!? 私ひとりじゃ食べきれないよー」
「ほんとごめん」
「悠里ちゃん、大丈夫だよ。俺が胡桃ちゃんを楽しませるから!」
間宮さんの頼もしいひと言だった。
それを聞いた胡桃が「それじゃ、お手!」なんて言う。完全にペットだ。
苦笑いを浮かべながらオアシスを出た。