クールな同期と熱愛はじめ
信じられない。
この私が選ばれたの……?
桜木くんが顔を揃えた中で選ばれたのは初めてだ。
天変地異でも起きたくらいの衝撃だった。
手だけでなく膝まで震えてくる。
「宇佐美、大丈夫か?」
部長が心配そうに私を見た。
「……は、はい」
「おいおい、大丈夫って声じゃないなぁ」
声が震えた私を見て、桜木くんと越川さんが笑い声を立てる。
「あの……ありがとうございます!」
高梨さんに向かって、腰が九十度に折れるほどに頭を下げる。
こんなに嬉しいことは初めてだ。
私が、あの桜木くんに勝つだなんて。
手ごたえがあったのは確かだけど、いつもの癖で負けることを想定していた。
「そこまで喜んでもらえるとは、僕も嬉しいですよ。素敵な設計士さんに出会えたことに感謝します」