クールな同期と熱愛はじめ
「ですが……。お忙しいでしょうし、早いところ打ち合わせを終わらせた方がよろしいんじゃないかと……」
仕事が立て込んでいると言っていたはず。
のんびり食事をしていたら、打ち合わせがどんどん延びてしまう。
「いや、そうしよう」
部屋を出ていこうとしていたホテルのスタッフを呼び止め、私の制止も聞かずにイタリアンを注文してしまった。
彼が、目の前に並べた設計図をまとめて、端へと寄せる。
「あ、あの……」
食事はこの際仕方がないとしても、待っている間に少しでも進めておいた方がいい。
そう思ったものの、強引な態度に私は手出しができなかった。
「悠里さんは、休みの日はなにをして過ごしているの?」
急にファーストネームで呼ばれたものだから面食らう。
私の戸惑いに気づいたのか、高梨さんは「あ、ごめんね。急に馴れ馴れしくして」と微笑んだ。