クールな同期と熱愛はじめ
「……ん! おいしい!」
噛んだ途端、肉がとろけていく。
「ちょっとそこのふたり! フライングはダメじゃないか!」
間宮さんから鋭いツッコミを受ける。
「仁志、この肉、めちゃくちゃうまいな」
「あったりまえよ。超がつくほど高級な黒毛和牛だもん。司のために奮発したってわけよ」
親指を立てて突き出した。
「えー! 私もたべたーい!」
間宮さんの後ろから顔を覗かせた胡桃が、頬を膨らませてねだる。
「オッケーオッケー。じゃ、そろそろ食べ始めようか」
すぐ隣にセッティングしてあるテーブルに私たちは移動した。
紙皿には、桜木くんが取り分けてくれた串刺しの肉が山盛りだ。
「それでは皆様、ご起立願います」
間宮さんが神妙ぶって立ち上がる。
私たちはクスクス笑いながら、それに倣った。
「ここにいる四人の幸せと、ついでに司の復活を願ってぇー、かんぱーい!」
間宮さんが缶ビールを突き上げる。
桜木くんは隣で「おい、ついでってなんだよ」と不満を漏らしながらも、缶をコツンとぶつけ合った。