クールな同期と熱愛はじめ
◇◇◇
「おっはよー!」
賑やかな声がしたような気がして、薄っすらと目を開ける。私の目の前には、まだ瞼を閉じている桜木くんの顔があった。
その彼の胸に抱かれていることに気づいて、顔が熱くなる。
もぞもぞと体を動かしていると、桜木くんが「ん……」と声を漏らした。
ゆっくりと開いた目が私を捕えて、柔らかい笑みが浮かぶ。
「おはよう」
彼は少しかすれた声だった。
恥ずかしさに目を逸らしながら、私も「おはよう」と返す。
桜木くんは私を引き寄せ、髪にキスを落とした。
「司も悠里ちゃんも起きてるかなー?」
不意にそんな声がリビングのほうから聞こえてギクリとする。
この声は間宮さんだ。
桜木くんと顔を見合わせたそのとき、私たちがいる部屋のドアの向こうに人の気配を感じた。