クールな同期と熱愛はじめ

それを冷めた目で眺めつつ、オレンジフィズに口を付けた。


「あの……なにか食べられるものを作ってほしいんですけど……」


あのメニュー表では、見たところで決められない。
ここは、今ある食材で食べられるものを聞いた方が早そうだ。


「最近のおすすめがあるんだ」


間宮さんは人差し指を顔の脇でピンと立てて言った。

ただでさえくせ毛でふわふわしている髪の毛は、胡桃に撫でられたことでさらにぐちゃぐちゃになっていた。それなのにニコニコ顔。
胡桃が“かわいい”というのが、ちょっとわかる気がしなくもない。


「おすすめってなんですか?」


胡桃が聞くと、間宮さんが「それはね」と口を開くと同時に、店の奥から「オハヨウゴザイマース」と片言の日本語っぽい挨拶をしながら男性が出てきた。
茶褐色に掘りの深い顔。アラビア系の顔立ちに見える。

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