クールな同期と熱愛はじめ
「……あ、うん」
間近で視線が合ったものだから、不自然に逸らした。
「とにかくウサコウは寝てろ。できたら起こしてやる」
肩を支えられたまま、ベッドへと連れていかれた。“ウサコウ”に反論する余裕は、身体的にも精神的にも正直なかった。
「キッチン、勝手に使わせてもらうぞ」
そう言われて、昨夜の状態を思い返す。
熱いお風呂に入ったあと、あり合わせのものでチャーハンを作って食べた。翌朝片づければいいと、フライパンも皿もシンクに置きっぱなしだ。
「――桜木くん!」
部屋のドアを閉めようとした彼を慌てて呼び止める。無理して大きな声をだしたものだから、頭がズキッと痛んだ。
顔を覗かせた彼に「洗い物がそのままなの……」と情けなく報告すると、桜木くんはからかうわけでもなく「わかったよ」と言っただけでドアを閉めた。