クールな同期と熱愛はじめ
「入りますよー」
一応断りを入れ、ドアをそっと開けた。
入って左手にベッドという位置まで、私の部屋と同じだ。この真下には、私のベッドがある。なんとも不思議な感じだ。
私の思ったとおり、彼は眠っているようだった。足音を忍ばせて近づき、トレーをひとまず床へと置く。苦しいからか、マスクは外されて枕のそばに置かれていた。
「桜木くん」
声をかけたが、瞼が動く気配はない。
どうしよう。どうせなら熱いうちに食べてもらった方がいいんだけど。
ベッドサイドに膝を突き、彼の顔を眺めた。
初めて見る桜木くんの寝顔に、つい見入ってしまう。羨ましいくらいに綺麗な顔立ちをしているせいだ。熱があるからか、頬が薄っすらと上気しているところに色気すら感じる。
どのくらいの熱だろうかと、額にそっと手を伸ばす。水を使っていた私の手が冷たいのか、それとも彼が高熱なのか、結構熱く感じる。
――そうだ。冷却シートだ。
この前、桜木くんが置いていってくれたものを持ってきていた。