クールな同期と熱愛はじめ
キッチンに置き去りにしていたそれを取りにいこうと、額から手を離したところで、彼が目を開けた。
「あ、ごめん」
咄嗟に謝る。
起こしたことも、額に勝手に触れたことも。
「お粥できたけど、どうする?」
「……食べる」
桜木くんはそう言いながら、ゆっくりと体を起こした。
手を貸すべきかどうか迷って、結局はオロオロとするばかり。そんな私を見て、彼は“使えないヤツ”とでも言っているような目をしていた。
彼は「いただきます」と言うなり、私では到底食べられない熱さのお粥を次々と口へ運んでいく。
いったい口の中の造りはどうなっているんだろう。
ついしげしげと観察していると、桜木くんがふと手を止め私を見た。
「そんなに食い入るように見られたら食べにくい」
「……あ、だよね。ごめん」