クールな同期と熱愛はじめ
気づけば前のめりになっていた。
体勢を戻し、どうぞとばかりに手をひらりと返した。
「ねぇ、でも熱くないの?」
“フーフー”すら、なしだ。
「全然」
もしかしたら桜木くんの口の中は、温度の検知ができないんじゃないか。機能が壊れているに違いない。
綺麗に片づけられた部屋を見てしまったばかりに、どこかに欠点はないかと躍起になって探してしまう。
いや、綺麗に見えて、実はクローゼットの中だとか見えないところはゴチャゴチャになっている可能性だってある。表面上だけ取り繕うパターンだ。
男の人、イコール部屋が汚いというイメージを彼にも当てはめようと無理やりそんなことを考えた。
「ごちそうさま」
あっという間に食べ終えた桜木くんは、器をトレーに戻した。