凄腕救急医は離婚予定の契約妻を湧き立つ情熱愛で離さない
「あの、透さんは?」
「社長は会議中ですので代わりに私がご一緒します」
透に見て欲しくて昨日買った服を着てきた。メイクにも気合を入れた。美鶴は肩を落とした。それを見透かすように冴木は彼女を一瞥すると「行きますよ」と歩き出した。
冴木を追いかけるようにして美鶴は店へと入っていく。
「ルームシューズとマグカップでしたね」
「はい、そうです」
「売り場はあちらです」
調べてきたのだろう。冴木は迷うことなく美鶴を売り場へと連れていく。あっという間に買い終えてしまった。
「買い忘れはありませんか?」
「はい。大丈夫です」
「では、ご自宅までお送りします」
冴木について車に乗り込むと、運転手に指示する。
「まだ透さんの会議は終わらないんですか?」
「そうですね。まだ終わらないかと」
「残念だな。夕ご飯一緒に食べたかったのに……」
美鶴は小さくため息をついた。朝も昼も一人だった。夜くらい一緒に食事をとりたいと思っていたのだ。
「メッセージ送ってみようかな?」
美鶴がバッグからスマホを取り出すと冴木が手で制する。
「いけません。仕事の邪魔はしないでいただけますか?」
「……邪魔なんてしてません。そんな怖い顔しなくても……」
ただメッセージを送るだけなのにと美鶴は首をかしげる。そんな彼女に冴木は強い口調で言った。
「あなたはなにも分かっていないんですね。社長は何も言えないでしょうから私が代弁します。こんなくだらない買い物に付き合わせて、社長の貴重な時間を奪おうとしていたなんて妻として失格です」
「……そんな。でも透さんは今日、時間作れるって言ってくれたんですよ? 仕事が忙しいなんてことはひとことも言っていませんでしたけど」
美鶴の言葉に冴木は呆れたように長く息を吐いた。
「社長は会議中ですので代わりに私がご一緒します」
透に見て欲しくて昨日買った服を着てきた。メイクにも気合を入れた。美鶴は肩を落とした。それを見透かすように冴木は彼女を一瞥すると「行きますよ」と歩き出した。
冴木を追いかけるようにして美鶴は店へと入っていく。
「ルームシューズとマグカップでしたね」
「はい、そうです」
「売り場はあちらです」
調べてきたのだろう。冴木は迷うことなく美鶴を売り場へと連れていく。あっという間に買い終えてしまった。
「買い忘れはありませんか?」
「はい。大丈夫です」
「では、ご自宅までお送りします」
冴木について車に乗り込むと、運転手に指示する。
「まだ透さんの会議は終わらないんですか?」
「そうですね。まだ終わらないかと」
「残念だな。夕ご飯一緒に食べたかったのに……」
美鶴は小さくため息をついた。朝も昼も一人だった。夜くらい一緒に食事をとりたいと思っていたのだ。
「メッセージ送ってみようかな?」
美鶴がバッグからスマホを取り出すと冴木が手で制する。
「いけません。仕事の邪魔はしないでいただけますか?」
「……邪魔なんてしてません。そんな怖い顔しなくても……」
ただメッセージを送るだけなのにと美鶴は首をかしげる。そんな彼女に冴木は強い口調で言った。
「あなたはなにも分かっていないんですね。社長は何も言えないでしょうから私が代弁します。こんなくだらない買い物に付き合わせて、社長の貴重な時間を奪おうとしていたなんて妻として失格です」
「……そんな。でも透さんは今日、時間作れるって言ってくれたんですよ? 仕事が忙しいなんてことはひとことも言っていませんでしたけど」
美鶴の言葉に冴木は呆れたように長く息を吐いた。