クールな課長とペットの私~ヒミツの同棲生活~



今夜のメニューは冬瓜とひき肉の餡掛けと、鮭とエリンギのホイル焼きに野菜たっぷりの豆乳雑炊。


あっさりしてても身体が暖まり栄養があるものを、と考えた献立。いつも葛城さんの健康を考えて、メニューを決めるけれど。この1ヶ月……一度たりとも彼が私の作ったものを口にした様子はない。

体調を崩した時にそっと入れたカツサンド。あれが三辺さんからだったと思ったなら食べて貰えたかもしれない。


今さら、それを確認するのは恐い。だから……訊けない。


“私にはこうして将来を考える相手がいる”


地下駐車場で告げられた言葉はただの偽物なのに、内心喜ぶ醜い自分がいた。一瞬でも選んでくれたと錯覚するバカな自分が。


(どうしようもないバカだ……私は)


どれだけ彼のことを考えて一生懸命に作ったとしても、受け入れられないのだから無駄で虚しいだけなのに。


たかだか1ヶ月側にいただけでは信用されないのは当たり前。もとは見ず知らずの赤の他人なんだから……。


たとえ、彼がお母さんの写真を持っていたとしても。




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