クールな課長とペットの私~ヒミツの同棲生活~





「あの……お水お借りしまして、ありがとうございました」

「…………」


うろうろした挙げ句の果てに、リビングルームらしい部屋でようやく見つけた家主に頭を下げれば、彼はなぜか眉間にシワを刻んでる。


「……私は暖まりなさいと言わなかったか?それに、なぜまた同じ服を着ている?」

「あ、あの……すみません」


バスルームの使い方がわからなくて、顔を洗っただけで出てきたのに、なぜ怒られるのかがわからない。男性の感情を押し殺したような声に、また不機嫌にさせたかと身体が震える。いたたまれなくて小さくなっていると、男性の口からまたため息がこぼれた。


「あ、あの……ワンちゃんは?」


沈黙が耐えられなくて思い切ってリビングを見れば、ブランケットにくるまれた仔犬はすやすやと眠ってる。暖房が入ってるせいか呼吸も楽そうで、なんだかほっとした。


「落ち着いたようですね。よかった……ありがとうございます。それでは私はこれで……お礼は必ず後でさせていただきます」


何度も何度も深く頭を下げてから外に出ようと踵を返すと、目の前に男性が立ちはだかる。彼は私の腕を取ると、「来なさい」と言って歩き出した。


半ば引きずられつつ向かった先はバスルームで、彼は冷静そのものの顔で命じてきた。


「服を脱ぎなさい」

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