クールな課長とペットの私~ヒミツの同棲生活~
ぽろり、と涙がこぼれる。
けれど、せっかくの女子会なのに……とすぐに手のひらで拭った。
「ご、ごめんなさい……暗くなっちゃって……わ、私は別に……いいんです。葛城さんの人生は彼自身のものですから……押し付けたって迷惑なだけですし」
そうだ。今まで私はひとりぼっちで生きてきた。葛城さんやチョコと一緒に暮らせるだけでしあわせだし、奇跡みたいなものだ。これ以上望んだらきっとバチが当たる。
「あ、あの……そういえば……スイーツでも頼もうかな……レアチーズケーキが美味しいんですよね?」
重苦しい空気を払拭したくてメニュー表を開くと、それはすぐに結花さんに奪われた。
「まったく……あなたたちを見てると歯がゆくて仕方ないわ」
「そうですよね~どう見てもあてられるくらいラブラブなのに……本人たちに自覚が無いのがね……」
二人揃って盛大なため息をつかれて、頭に浮かんだのは?マーク。ラブラブだとか自覚が無いとか……一体誰のことを言ってるんだろう?
首をひねっていると、いきなり後ろから肩を掴まれてビクリと肩が跳ねた。
「夕夏! 大丈夫か!?」
え、何があったの? と思うくらいに息を切らして現れたのは、葛城さんで。
「あら、本社から5分で駆けつけるなんて、すごい早さじゃない」
シレッとそうおっしゃったのは、他でもない結花さんだった。