クールな課長とペットの私~ヒミツの同棲生活~
「服、脱がすぞ」
「は……い」
葛城さんの手がいつの間にかガウンの紐を解いて、するりと前を開かれた。その間にもキスを繰り返され、息も絶え絶えな私は彼の動きを観察する余裕もなくて。
さっきまで身体を覆っていた布が一つ取り払われただけなのに、どうしてか心細い気持ちがわき上がる。
そんな時、思わず考えていた言葉が口を突いて出た。
「やっ……あ、明るいのは……い、嫌です……」
肌を晒すだけでもなけなしの勇気をかき集めたのに、それ以上を彼に見せる勇気なんて持てるはずがなくて。切れ切れながらも彼に懇願した。
自信があるとは言えない貧相な身体。しかもここまで身体を見られるなんて予想外で、何の下準備もしてない。経験豊富な彼が呆れないかという恐れと、今まで自分でさえしっかり見たことがない部分を彼に晒すのは、死にそうなほどの羞恥心が勝った。
私を気遣ってか、葛城さんは灯りを白色から蛍光色に変えてくれていた。けれど、それでもしっかりと身体は見えてしまう。
私のわがままなのに、葛城さんは吐息をこぼしただけで「わかった」と照明を落としてくれる。
豆電球程度の薄明かりで、ようやく息を着く。けれど、安心する私に、葛城さんは休むということを許してくれなかった。