次期社長はウブな秘書を独占したくてたまらない
「‥‥あぁ。だから『月桃』だったのか」
頷いたまま顔を下げていた私の頭上で駿介が腑に落ちた、と声をあげた。
「うん、だってあの店は國井家にとって特別だから」
「俺がプロポーズするって事は、國井の人間になってくれってことだから、か。なるほどな」
そう言った駿介は、もう一度私との距離を詰めると、ゆっくり頭を撫でてくれる。
「文香はホント、よく気の利く良い秘書になったな」
「ーーありがと」
「でも、まだまだだ。俺は昨日、プロポーズしてないし、会った相手は夏希さんでもない」
「え!?」
「もっと言うなら俺は食事してないしな。食事したのは女性二人だ。俺は別の場所で話を聞かせてもらって、お礼に食事をご馳走しただけ。二人を店まで送って、そのまま帰ったよ」
悪戯が成功した時のような得意げな顔でにやりと笑う駿介に、私は口を開いたまま声が出ない。
頷いたまま顔を下げていた私の頭上で駿介が腑に落ちた、と声をあげた。
「うん、だってあの店は國井家にとって特別だから」
「俺がプロポーズするって事は、國井の人間になってくれってことだから、か。なるほどな」
そう言った駿介は、もう一度私との距離を詰めると、ゆっくり頭を撫でてくれる。
「文香はホント、よく気の利く良い秘書になったな」
「ーーありがと」
「でも、まだまだだ。俺は昨日、プロポーズしてないし、会った相手は夏希さんでもない」
「え!?」
「もっと言うなら俺は食事してないしな。食事したのは女性二人だ。俺は別の場所で話を聞かせてもらって、お礼に食事をご馳走しただけ。二人を店まで送って、そのまま帰ったよ」
悪戯が成功した時のような得意げな顔でにやりと笑う駿介に、私は口を開いたまま声が出ない。