現状報告!オタク女子ですが、エリート上司に愛されてます。
「あの、お夕飯どうしますか?」
街灯が明るく、人通りも多くて安全そうな駅前の大通りを歩きながら、私は志木さんに問いかけた。
時刻は十九時半になるところ。家に帰ったらお夕飯の時間だ。なにか作るなら、スーパーに寄った方がいいんじゃないかと思った。
すると志木さんは、
「そんなに凝ったものは作れないけど、冷蔵庫にあるものでなにかテキトーに作るよ」
と答えた。
「えっ、志木さん、お料理できるんですか!?」
男性なのに……っていう言い方はあまり良くないのかもしれないけれど、志木さんが料理をしている姿ってあんまりイメージなかったから、素直に驚いてしまう。
「いや、だから凝ったものは作れないんだって。作れるのは、ごく普通のものだけだよ」
「それでもすごいですよ」
「なに。沙代は料理しないの?」
「し、しなくはないですよ!?」
料理もできない、ただのオタクだとは思われたくなくて、私は慌てて否定した。
「料理はしますよ。家でなにもせずにゴロゴロしてるとお母さんがうるさいからっていうのもありますけど。
大学時代はひとり暮らししていてお金もなかったから、結構作ってましたし」
「あ、沙代って大学はこの辺じゃないんだ?」
「はい。といっても隣の県ですけど」
「なに専攻してたの?」
「経済学です」
「はは。俺も。銀行員だもんな、俺ら」
あ。笑った。
なんでだろう。志木さんが笑う顔を見て、私は少し、うれしくなった。
街灯が明るく、人通りも多くて安全そうな駅前の大通りを歩きながら、私は志木さんに問いかけた。
時刻は十九時半になるところ。家に帰ったらお夕飯の時間だ。なにか作るなら、スーパーに寄った方がいいんじゃないかと思った。
すると志木さんは、
「そんなに凝ったものは作れないけど、冷蔵庫にあるものでなにかテキトーに作るよ」
と答えた。
「えっ、志木さん、お料理できるんですか!?」
男性なのに……っていう言い方はあまり良くないのかもしれないけれど、志木さんが料理をしている姿ってあんまりイメージなかったから、素直に驚いてしまう。
「いや、だから凝ったものは作れないんだって。作れるのは、ごく普通のものだけだよ」
「それでもすごいですよ」
「なに。沙代は料理しないの?」
「し、しなくはないですよ!?」
料理もできない、ただのオタクだとは思われたくなくて、私は慌てて否定した。
「料理はしますよ。家でなにもせずにゴロゴロしてるとお母さんがうるさいからっていうのもありますけど。
大学時代はひとり暮らししていてお金もなかったから、結構作ってましたし」
「あ、沙代って大学はこの辺じゃないんだ?」
「はい。といっても隣の県ですけど」
「なに専攻してたの?」
「経済学です」
「はは。俺も。銀行員だもんな、俺ら」
あ。笑った。
なんでだろう。志木さんが笑う顔を見て、私は少し、うれしくなった。