パーフェクト・インパーフェクト
  ✧︎*。


大晦日はウチのパパとママも国茂家に集まり、みんなでお寿司を食べながら年を越すのが決まりごとだ。

そのあとはわたしもパパたちと実家に帰るのが通例だけど、今年は同じマンションに住居があるのでどうしようかなあ、と悩み中。


「結局おまえ、例の不倫男とはどうなったんだよ」


大人たちが大人トークで盛り上がり始めたので、雪夜の部屋にこもっていっしょに『ガキの使いやありまへんよ!』を見ている途中、相変わらず機嫌のよくなさそうな年下男子がなんの前触れもなくそう言った。

地獄の底から這い出るようなドスのきいた声が、顔に似合わなさすぎる。


「べつに……どうもなってな」

「なんかありやがったな」


言い終わる前に言葉をかぶせてこられた。

どうしてこうも威圧的でいられるわけ。


「だいたい土産のひとつも買って寄越さねーし」

「だからそれは何回も謝ったじゃん! ていうか雪夜も女の子と行って好きなもの買えばいいじゃん!」

「あんな薄ら寒い場所、オンナとなんかぜったい行きたくねー」


あの日、帰り際に彼にぬいぐるみを買ってもらって大満足してしまったわたしは、けっきょく雪夜になんのお土産も買って帰ってこなかったのだ。


根に持つ男はモテないぞ、と言いかけて、
こいつは根に持とうが持たまいが自動的に女が寄ってくるのだ、と思い出す。

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