パーフェクト・インパーフェクト


やがて、弟さんと瀬名さんもやって来て、4人からたくさんお礼を言われた。


こう見えて本当はけっこう落ち込んでいたから、すごくすごくうれしかったよ。

勝手に救われたような気分にさえなった。


「わたしのほうこそ、素敵なお仕事をさせていただいて、本当にありがとうございました」


深々と頭を下げると、お兄さんたちもそれぞれ同じように頭を下げてくれた。


「こちらこそありがとう」

「風邪ひかないように」

「19なのにしっかりしてんね」


3人が順番にしゃべったあとで待っていたのに、弟さんだけペコッと会釈するだけで、なんにも言わないの!

なんか言えよ、ってアキさんがかわりにつっこんでくれたからよかったけど、思わずずっこけそうになっちゃった。



変な人たちだな。

こんなにデコボコなのに、本当に仲が良くて、なにをしていても楽しそうで、年上って感じに優しいのに、たまにすごく子どもっぽい。



「またいっしょにお仕事したいですっ」


リップサービスじゃなく、こんなに本心から出てきたことは一度もなかったってくらい本気だったけど、バンドマンたちはどうだろう?


ぜひって言ってくれたのは、本気の言葉かな?

今回の仕事、上月杏鈴に頼んでよかったって、思ってくれているかな?




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