パーフェクト・インパーフェクト
それにしても幼い彼たちが本当にかわいい。
赤ちゃんのころは意外とムチムチだし、
幼稚園のころはまさに天使そのものだし、
小学生になるとちょっとイケメンの片鱗を見せ始め、
中学生になると完成形へと近づいていく。
さすがに、高校生の写真は少ないけれど。
それでも、やっぱりほんの少し気難しい顔をしているね。
特に小学校高学年から中学生くらいまでは。
彼は家族に対してもなにも言わないけど、たぶんきっと、医者になろうと思っていた時期は確実にあるんだと思う。
お母さんから、欲しい写真があったらあげるわよ、なんて言ってもらってしまった。
喧嘩したときなんかに切り札として使えそうな恥ずかしいやつはないかしら、
なんて、冗談なのか本気なのかわからないトーンで言うあたり、彼にはこの母親の血が流れているんだなと笑ってしまう。
すごくうれしい提案だったけど、それは丁重にお断りした。
彼の、家族との思い出は、家族のもとで大切に保管しておいてほしかったから。
本当は、喉から手が出るほど欲しい写真も何枚かあったけど。
なんなら、許されるのであれば、ぜんぶ複製させてほしいけど。
だけどいいんだ。
わたしは、わたしだけの、彼との思い出を、ちゃんと持っているから。