パーフェクト・インパーフェクト
いまはきっと誰かに当たり散らしたいだけだ。
欲しいおもちゃを買ってもらえなくて、ママにだだっこみたいなワガママをしていた幼いころの感覚によく似ている。
文字を打つのはさすがにダルくて、意味不明な動きをするクマのスタンプだけで返信し、仕方がないので席に戻った。
だけどリアの隣にはやっぱりアキさんがいたので、さっきと同じ瀬名さんの横に座る。
右側は依然として空席のまま。
あの人は、奥さん(仮)と娘ちゃん(仮)と、まだハッピーでアマアマな通話でもしているのでしょうかね。
「体調悪い?」
いきなり左から話しかけられたのでびびった。
本当にびびった。
びびりすぎた勢いで顔を上げると、あのなにもしゃべらない瀬名さんが、ポーカーフェイスのなかに少しの心配の色を浮かべながらわたしを見下ろしていた。
そのちぐはぐみたいな景色に気圧されて、なぜかしどろもどろになってしまう。
「あ……の、だいじょうぶです」
「顔色よくない」
するどい。
周りのことなんかひとつも知らないって顔して、実はいろいろとよく見ているタイプの人なのかな?