きっとこの輝きは消えないでしょう。
「失礼します!」
ノックをしてからボスに呼びかけ扉を開ける。
入った瞬間から空気中が張り詰めていて少し息苦しく感じた。
だが、ここはなんとか耐えないといけない。
「……よぉ、調子はどうだ」
「え、あ、はい!すこぶる元気です!」
「そうか、ならよかった。そこ座れよ」
読んでいた本を閉じてオレに指示するボスの名はジャック。
黒とシルバーがよく似合う人だ。
ボスも向かい側に座って、皮のソファの擦れる音が鳴っただけで一気に静寂がやってきた。
あまりにも静かすぎて扉の向こう側の賑やかな声が大きく聞こえる。
何を言われるのかは分かってる。
先ほどの行いが悪かったせいだ。迷惑を掛けてしまった。
「さっきは、すみませんでした!!
オレのせいで、皆の遅れをとってしまって……。これからはもっと俊敏に、」
「おい、何を謝ってるんだ?
ああ……分かった。怒鳴られると思ったんだろ?
なぁに、そんな事で俺がアイツらみたいに怒鳴ると思ったのか?
……く、クハハハッ」
腹を抱えて豪快に笑い出すボスに抜け殻のような表情を向けた。
え、なに!?
なんで笑ってるの!?
意味が分からない。