冷徹副社長と甘やかし同棲生活

「はい、ではいってきますね」

 副社長からもらったICカードと銀行のカードをバッグに入れ、一礼してリビングを後にした。

 エレベーターに乗って二階で降りると、スーパーやイタリアンレストラン、カフェなどがあった。副社長の言う通りATMもある。

 ATMでお金をおろしてスーパーに入る。野菜、果物、肉のどれもが、普段目にする金額より高めだ。ここは、質のいいものだけを揃えている高級スーパーなのだろう。

 さすがセレブが住むマンションだ。


「豚肉、黒豚やイベリコ豚しかない……100グラムこんなに高いの?」

 高級品しか売っていない店内に、頭がくらくらしてしまいそうだ。思わず独り言を言ってしまうほど、カルチャーショックを受けていた。


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