冷徹副社長と甘やかし同棲生活

 もう仕事が片付いたのかな。それとも、気分転換にシャワーを浴びているのだろうか。

 いずれにせよ、ゴールデンウィーク中も自宅で仕事をしているなんてすごい。副社長クラスになるとこうも忙しくなるのか。

 ただ単に、根っからの仕事人間というだけかもしれないけど。


 それにしても、一日はあっという間に過ぎていくな。もう外は真っ暗。男性との二人暮らしはもっとドキドキの連続かと思っていたけど、そんなことはなかった。

 緊張こそしたものの、どちらかというと、初めて職場に配属されたときの感覚に似ている。


 そんなことを考えながら、食器を食洗機に入れ、残りのカレーをタッパーにつめていた。


「カレーはそうやって保存するのか?」

「わっ、ビックリした……!」

 驚いた反動で、持っていたお玉を落としそうになった。

< 113 / 321 >

この作品をシェア

pagetop