冷徹副社長と甘やかし同棲生活
 

 最悪のシナリオを想像して嫌な汗をかき始めた私に、副社長は思いがけない言葉をかけた。


「新入社員か。元気があってなりよりだ」


 そうつぶやいた後、再び背を向けて歩き始めた。

 
 絶対に怒られると思った。身構えすぎちゃったのかな。
 拍子抜けしたのか力が抜けて、崩れるように椅子に座った。


 菅野さんに与えられた仕事をしていても、副社長の存在が気になって集中できない。
 目線はディスプレイに向けつつ、それ以外の全神経は彼に向かっていた。


「……この本は、業務にどう関係がある?」

「これは、ある商品のマーケティングに必要でして」
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