冷徹副社長と甘やかし同棲生活

 調子がいいなと思いつつも、嬉しかった。にっこり笑いかけると、菅野さんも嬉しそうに笑っていた。


 二人で荷物を持って職場に戻ろうとしていると、どこからか視線を感じて、きょろきょろと辺りを見渡した。

 やがて、ものすごい剣幕でこちらを見ている椿さんと視線がぶつかった。


 あれ、何か怒っている……? といってもやらかした覚えはない。
 思い過ごしだろう、と気楽に考えて、大会議室を後にした。


――その日の夜、副社長は九時すぎに帰宅した。
 朝は「今日は早く帰る」と話していたのに、定時後に「遅くなる」と一言連絡がきていた。緊急案件でもあったのだろうか。


 
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