冷徹副社長と甘やかし同棲生活
――しかし、別の日にも、椿さんの様子がおかしいことがあった。
六月初旬の水曜日、仕事終わりにあるセレクトショップを訪れていた。
会社のある駅から電車でニ十分ほどのところにある場所だ。
「美緒さん、久しぶり」
「葵衣くん、久しぶり。元気にしてた?」
なぜこのお店に来たかというと、葵衣くんがアルバイトをしているからだ。
先週くらいから夏のように汗ばむ気候になり、夏服が欲しいと考えていたときに、ふと葵衣くんのことを思い出した。
彼が選んでくれた服は私好みだったし、いいものが置いてあるかもしれない。
『葵衣くんのお店で夏服が見たいんだけど、場所を教えてくれる?』と連絡をすると、すぐに返事が返ってきた。