冷徹副社長と甘やかし同棲生活
 
――しかし、別の日にも、椿さんの様子がおかしいことがあった。

 
 六月初旬の水曜日、仕事終わりにあるセレクトショップを訪れていた。
 会社のある駅から電車でニ十分ほどのところにある場所だ。


「美緒さん、久しぶり」

「葵衣くん、久しぶり。元気にしてた?」


 なぜこのお店に来たかというと、葵衣くんがアルバイトをしているからだ。
 先週くらいから夏のように汗ばむ気候になり、夏服が欲しいと考えていたときに、ふと葵衣くんのことを思い出した。

 彼が選んでくれた服は私好みだったし、いいものが置いてあるかもしれない。
『葵衣くんのお店で夏服が見たいんだけど、場所を教えてくれる?』と連絡をすると、すぐに返事が返ってきた。

 
< 220 / 321 >

この作品をシェア

pagetop