冷徹副社長と甘やかし同棲生活
 
「閲覧権限を私欲のために使うなんて、職権濫用ですよ」

「お前にだけは言われたくないな。まあ、この場所を口説き場に使っていたことは、すでにリサーチ済みだったが」


 中垣さんと言い合いながら、椿さんは私の背中を優しく撫でた。
 落ち着け、もう大丈夫だ。と言われているようで、ますます涙が止まらない。


「就活生を誘惑して、コネ入社させた人よりはましですよ」と、中垣さんは鼻で笑う。

「柏木を採用したのは、彼女のなかに光るものを見つけたからだ。……その光が強すぎて、俺が彼女の虜になったのは事実だが」

「……はあ? まさか、本気で付き合っているっていうんですか?」

「ああ。柏木は俺の大切な恋人だ。誠実に愛を育んでいるが、なにか問題でも?」


 
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