冷徹副社長と甘やかし同棲生活
椿さんの言葉一つ一つがチョコのように甘く、この場凌ぎの嘘だとわかっていても嬉しい。
こんな状況だというのに、照れてしまい、顔が熱くなる。
「いや、特に……」
中垣さんは椿さんに圧倒しているようだ。さっきまでの勢いはどこに行ったのか。
「では、俺たちはもう帰らせてもらう。……ああそうだ、中垣に渡しておきたいものがある」
「俺に、ですか?」
椿さんはスーツの内ポケットから、茶封筒を出した。
受け取った中垣さんは、中身を確認したとたんに顔を青ざめている。
「お前は人事という立場を利用して、何人もの若手女子社員を弄んできた。そのうち、数名から事情を聞いている。お前に誘われたという証拠も残っている。……これを、専務に、いやお前の自宅に送ったらどうなるだろうな?」