冷徹副社長と甘やかし同棲生活
 
「わかってくれたなら、もういいんだ」

 私はただ、椿さんにお礼がしたかった。結局私のせいで、また迷惑をかけてしまった。
 もう乾いたはずなのに、涙が目にたまっていく。


「私がお礼したいだなんて言わなければ、こんなことにはならなかったのに。椿さんに嘘までつかせてしまって……変な噂がたったら、どうしよう……」

「嘘って、お前を俺の女だと言ったことか?」


 こくりとうなずくと、椿さんは突然私の手を強く引いた。
 気がついたときには、すでに彼の腕のなかにいた。

 どうして、急に抱き締められたの……? 訳がわからないまま、椿さんの胸に顔を埋める。


「嘘が嫌なら、本当のことにしてしまおうか」


 
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