冷徹副社長と甘やかし同棲生活
「本当のことに、ですか?」
「ああ。本音を言うと、俺はお前を独占したいんだ」
「えっ……?」
椿さんは腕の力を緩め、すこしだけ身体を離した。
慈しむような瞳で私を見つめ、指で涙をぬぐってくれる。
「お前には、俺のためだけにご飯を作ってほしい。他の男と二人きりで会ってほしくない。できることなら、俺のことを好きになってほしい。……そう思っている」
「本当、ですか?」
こんなときに、嘘なんていうわけない。わかっているのに、信じられなくて。だって、私は恋愛対象から外れているとおもっていたから。
「ああ。柏木のことが好きだ。俺は嫉妬深くて、独占欲が強い、どうしようもない男だが……こんな俺のことを、受け入れてくれないか?」