冷徹副社長と甘やかし同棲生活
 
 遥くんは、人差し指を立てて、ウインクをして見せた。
 彼と葵衣くんを交互に見て、類は友を呼ぶという言葉を思い浮かべる。

 男の子なのに、こんなに可愛いだなんて、女として少し悔しい。


「さあ、まずは僕が選んだドレスを着てよ。きっと似合うから」

 強引にドレスを渡され、流されるままに部屋に向かった。

 
「いったい、なんなの……?」

 独り言を呟いてしまうほど、今の状況がよく理解できていなかった。
 葵衣くんが選んでくれたという、黒のノースリーブドレスを着てみる。

 シンプルなデザインだけど、ウエスト以下はふんわりとしたデザインで、すごく可愛い。
 一緒に受け取ったパールのリングとネックレスをつけると、一層華やかにみえる。
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