冷徹副社長と甘やかし同棲生活

「いつの間に用意していたんですか……？」

「秘密だ。本当は旅行のときに、サプライズで渡そうと思っていたんだけどな」

「そうだったんですか、嬉しい……」

　
　椿さんは、指輪を左手の薬指にはめてくれた。
　サイズが合うかドキドキしたけれど、びっくりするくらいぴったりだった。

　落ちそうなほどに大きいダイヤに見入ってしまう。

　指輪をはめ終えた後、椿さんは再び席に座った。


「そういえば、実家の件だが……特別顧問として経営に参加することになった」

「特別顧問、ですか？」