絶対に痩せられるダイエット
やっと昼になった。


意識もうろうのなよ子は
授業の記憶なんて一切残っていない。


ただ一つ覚えているのは
先生の顔が唐揚げに見えて


かぶりつくのを
必死で我慢してたことぐらい。


正直朝ごはんを抜いたぐらいで
こんなに辛いとは思わなかった。


周りには弁当を食べる生徒たちが見える。


しかし


なよ子にはもう弁当は
残されていない。


楽しく食べている人たちの中で


なよ子一人だけは
砂漠をさまよっている気分。


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