Elevator Girl
忘れかけていた記憶が蘇るとともに、

予想外の気持ちが沸き上がってくる。


「日向あおいさん。

あなたを、採用します。


あなたは、このビルに、必要な人だ」



父親の思いが、今やっと理解できた気がする。

そして、自分の未熟さも。



彼女の顔に、目一杯の笑顔が広がるのを見ながら、

何かが満たされた気がした。




自分は孤独な人間だ。

そういって、見せ掛けの薄っぺらい関係に傷つきながら、


人のうわべしか見ていなかったかもしれない。






…彼女の言葉は、真っ直ぐすぎる。


真っ直ぐすぎる故に、胸に刺さって、

痛いくらい愛しくて、切ない。




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