冷徹部長の愛情表現は甘すぎなんです!
もう知らないなどと思っておいて、こうして由佐さんのことを考えて心配している。子供じゃないんだから放っておいても大丈夫かもしれないけれど、相手が由佐さんだから放っておけないのかもしれない。
少し会話して、平気そうならすぐに帰ろう。そう考えながらお茶を持って給湯室から出たとき、入口が開いて由佐さんがオフィスへ入ってきた。
「お、お疲れ様です」
「……ああ、まだ残っていたのか」
わたしのほうを一瞥してまっすぐ自分のデスクへ着いた由佐さんは、背もたれに寄りかかって力を抜き、大きく息をついた。
だが休んだのはほんのわずかで、すぐにパソコンをチェックし始めた由佐さんの姿に、わたしは昼間と同じように尋ねる。
「大丈夫ですか?」
けれど彼はすぐに答えず、カタッ、とエンターキーを打った音を鳴らしてからわたしを見た。
「……それは俺の仕事か、体調か、なにに対して聞いているんだよ。仕事がないなら君は帰れ」
冷淡な彼の態度に唇をぎゅっと結んだわたしは自分のデスクへ着き、入れたお茶を急いで飲んで帰る支度をした。
わたしは心配しているのに、うっとうしいと言いたげな顔をしなくたっていいじゃないか。からかってきたり、突き放したり、いったいなんなのよ。
勝手に心配したのはわたしだけれど、こういうときは『大丈夫だよ』の一言でいいのに。
少し会話して、平気そうならすぐに帰ろう。そう考えながらお茶を持って給湯室から出たとき、入口が開いて由佐さんがオフィスへ入ってきた。
「お、お疲れ様です」
「……ああ、まだ残っていたのか」
わたしのほうを一瞥してまっすぐ自分のデスクへ着いた由佐さんは、背もたれに寄りかかって力を抜き、大きく息をついた。
だが休んだのはほんのわずかで、すぐにパソコンをチェックし始めた由佐さんの姿に、わたしは昼間と同じように尋ねる。
「大丈夫ですか?」
けれど彼はすぐに答えず、カタッ、とエンターキーを打った音を鳴らしてからわたしを見た。
「……それは俺の仕事か、体調か、なにに対して聞いているんだよ。仕事がないなら君は帰れ」
冷淡な彼の態度に唇をぎゅっと結んだわたしは自分のデスクへ着き、入れたお茶を急いで飲んで帰る支度をした。
わたしは心配しているのに、うっとうしいと言いたげな顔をしなくたっていいじゃないか。からかってきたり、突き放したり、いったいなんなのよ。
勝手に心配したのはわたしだけれど、こういうときは『大丈夫だよ』の一言でいいのに。