冷徹部長の愛情表現は甘すぎなんです!
待っていなければよかったと思いながら帰ろうとしたとき、ガタッという音がして振り返ると、立ち上がろうとしてふらついたのか、由佐さんがデスクに手をついて額を押さえていた。
「由佐さん……!?」
咄嗟に彼の名前を呼んで駆け寄ったが、手で制される。
「……帰るんだろ? お疲れ」
構ってほしくないというような彼の態度に一瞬わたしは動きを止めたけれど、それでも、構わずにはいられない。
干渉されたくないのかもしれないが、ふらついた姿を見てこのまま帰るなんてできるわけがないでしょう。
「いい加減にしてください」
「……は?」
「大丈夫かって聞いているのにちゃんと答えてくれないから、わたしは心配するし帰れないんですよ」
そう言ったわたしに、彼は目を見開いた。もう無理をしてほしくなくて、つい説教をするような口調になってしまったけれど、遠慮している場合ではない。わたしは由佐さんの腕を掴んで背中に手を置き、「とりあえず、給湯室のソファで休んでください」と言って彼を促す。
「まったく、子どもじゃないんだから自己管理してくださいよ。どうしたんですか?」
反論してくるのかと思ったらおとなしく移動したのでズバッと言ってやると、彼は不機嫌そうな顔でわたしを見た。けれど、息をついて気だるそうに目を伏せる。
「……寝不足。それで少し頭が痛い」
だから昼間、瞬きするとき長く目を閉じていたんだ。寝不足からの頭痛で、風邪じゃないといいけれど……。
「由佐さん……!?」
咄嗟に彼の名前を呼んで駆け寄ったが、手で制される。
「……帰るんだろ? お疲れ」
構ってほしくないというような彼の態度に一瞬わたしは動きを止めたけれど、それでも、構わずにはいられない。
干渉されたくないのかもしれないが、ふらついた姿を見てこのまま帰るなんてできるわけがないでしょう。
「いい加減にしてください」
「……は?」
「大丈夫かって聞いているのにちゃんと答えてくれないから、わたしは心配するし帰れないんですよ」
そう言ったわたしに、彼は目を見開いた。もう無理をしてほしくなくて、つい説教をするような口調になってしまったけれど、遠慮している場合ではない。わたしは由佐さんの腕を掴んで背中に手を置き、「とりあえず、給湯室のソファで休んでください」と言って彼を促す。
「まったく、子どもじゃないんだから自己管理してくださいよ。どうしたんですか?」
反論してくるのかと思ったらおとなしく移動したのでズバッと言ってやると、彼は不機嫌そうな顔でわたしを見た。けれど、息をついて気だるそうに目を伏せる。
「……寝不足。それで少し頭が痛い」
だから昼間、瞬きするとき長く目を閉じていたんだ。寝不足からの頭痛で、風邪じゃないといいけれど……。