冷徹部長の愛情表現は甘すぎなんです!
わたしはそっと、由佐さんの額に手を置いた。
「熱はなさそうです。とりあえず、少し休んだほうがいいですよ」
「……お節介だな。恥ずかしいだろ」
「そう思うなら、お節介されないように気をつけて……きゃっ!?」
憎まれ口を聞き流して由佐さんから離れようとしたとき、彼に腕を掴まれてソファへ倒れそうになると、腰を支えられてそのまま隣に座ってしまった。
だが、思っていたよりも力が入らなかったのか、逆に由佐さんがわたしのほうへ倒れ込んでしまい、寄りかかっている。
普段ならありえないだろう弱々しさを見て、胸の高鳴りがいっきに大きくなった。
「だ、大丈夫ですか?」
「……最悪だ。今ので体の力使いきった」
妙な引き止め方をするからだ。用があるのなら、待ってと言ってくれれば止まったのに。自分の肩にかかる重みを意識していると由佐さんがふう、と息をついた。
「君に心配されると、力が抜けるんだよ」
「なんですか、それ……」
「こんな若いやつが課長で大丈夫なのかって、営業先で思われたくない。課の中でも俺が課長っていうのに全然慣れていないだろうし、まずは引っ張っていかないといけないって思うから……弱味を見せたくない。だけど君に心配されると、ほらな、脱力」
「熱はなさそうです。とりあえず、少し休んだほうがいいですよ」
「……お節介だな。恥ずかしいだろ」
「そう思うなら、お節介されないように気をつけて……きゃっ!?」
憎まれ口を聞き流して由佐さんから離れようとしたとき、彼に腕を掴まれてソファへ倒れそうになると、腰を支えられてそのまま隣に座ってしまった。
だが、思っていたよりも力が入らなかったのか、逆に由佐さんがわたしのほうへ倒れ込んでしまい、寄りかかっている。
普段ならありえないだろう弱々しさを見て、胸の高鳴りがいっきに大きくなった。
「だ、大丈夫ですか?」
「……最悪だ。今ので体の力使いきった」
妙な引き止め方をするからだ。用があるのなら、待ってと言ってくれれば止まったのに。自分の肩にかかる重みを意識していると由佐さんがふう、と息をついた。
「君に心配されると、力が抜けるんだよ」
「なんですか、それ……」
「こんな若いやつが課長で大丈夫なのかって、営業先で思われたくない。課の中でも俺が課長っていうのに全然慣れていないだろうし、まずは引っ張っていかないといけないって思うから……弱味を見せたくない。だけど君に心配されると、ほらな、脱力」