冷徹部長の愛情表現は甘すぎなんです!
「あ、あの、本当に、今日はありがとうございます。明日、また会社で……お、おやすみなさい」
「……おやすみ。また明日な」
動揺しているのを隠せないまま、わたしは車から降りた。そして、帰っていく由佐さんの車を見送り、マンションのへと歩きだしながら今あった出来事を思い出す。
どうしよう、キスしちゃった……。
あの瞬間惹き込まれるように、もちろん、嫌じゃないから由佐さんの唇に応えた。でも、明日も会社で会うのに、どんな顔をすればいいの。
“恋人扱い”だと言ってされたキスだけど、それだけで割り切れるわけがない。だってわたし、由佐さんのことが好きだから。
でも由佐さんはただ、その場を楽しんだだけのキスだったのだろうか。彼はわたしのことを、どう思っているの……?
キスの感触が残っている唇に触れながら、もどかしい想いで胸がいっぱいになった。
***
由佐さんと出掛けた次の日、会社へ行く準備をして玄関でヒールを履いたわたしは、いつも通りに!と自分に言い聞かせてからドアを開けた。
昨日は部屋に帰ったあと、車の中でしたキスのことばかり考えてぼうっとしてしまったが、会社ではそんな状態でいるわけにはいかないので、しっかりしないと。
とにかく、由佐さんと会ったら意識せず挨拶をして、仕事中は思い出さないように。大丈夫、集中すればなんとかなる!
「……おやすみ。また明日な」
動揺しているのを隠せないまま、わたしは車から降りた。そして、帰っていく由佐さんの車を見送り、マンションのへと歩きだしながら今あった出来事を思い出す。
どうしよう、キスしちゃった……。
あの瞬間惹き込まれるように、もちろん、嫌じゃないから由佐さんの唇に応えた。でも、明日も会社で会うのに、どんな顔をすればいいの。
“恋人扱い”だと言ってされたキスだけど、それだけで割り切れるわけがない。だってわたし、由佐さんのことが好きだから。
でも由佐さんはただ、その場を楽しんだだけのキスだったのだろうか。彼はわたしのことを、どう思っているの……?
キスの感触が残っている唇に触れながら、もどかしい想いで胸がいっぱいになった。
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由佐さんと出掛けた次の日、会社へ行く準備をして玄関でヒールを履いたわたしは、いつも通りに!と自分に言い聞かせてからドアを開けた。
昨日は部屋に帰ったあと、車の中でしたキスのことばかり考えてぼうっとしてしまったが、会社ではそんな状態でいるわけにはいかないので、しっかりしないと。
とにかく、由佐さんと会ったら意識せず挨拶をして、仕事中は思い出さないように。大丈夫、集中すればなんとかなる!