冷徹部長の愛情表現は甘すぎなんです!
そんなことを思いながら電車に乗り、普段通り会社へと向かっている途中、駅から出てすぐの横断歩道で谷池さんに会って、挨拶を交わした。
「通勤途中で会うの、はじめてですよね。いつもこの時間ですか?」
「いや、今日は早い。朝飯コンビニで買って、会社で食おうと思ってさ」
コンビニ袋を掲げて見せた谷池さんに、そうなんですね、と返したところで信号が青になり、同時に進みだした。
そういえば飲み会のとき、谷池さんに由佐さんのことを聞かれたんだよね……。また聞かれたらどうしよう、と考えながら歩いていると再び信号に引っかかった。
すると、谷池さんはなにか言いだしにくそうにしながらわたしのほうを窺っているので、また詮索されるのは困る……と思っていると、お願い!というように手を合わせたポーズをされて、わたしは、え?と拍子抜けした。
「あのさ、最初俺の仕事手伝ってもらっていい? 今日行く営業先への書類、結構あってさ……」
「は、はい、いいですよ、手伝います」
なんだ、仕事のことだった……。
飲み会のときのこと、もう気になってないのかな? 付き合っていないということを、谷池さんが納得してくれたのならよかった。……いや、今はただ自分の仕事のことで頭がいっぱいなだけかもしれない。
「通勤途中で会うの、はじめてですよね。いつもこの時間ですか?」
「いや、今日は早い。朝飯コンビニで買って、会社で食おうと思ってさ」
コンビニ袋を掲げて見せた谷池さんに、そうなんですね、と返したところで信号が青になり、同時に進みだした。
そういえば飲み会のとき、谷池さんに由佐さんのことを聞かれたんだよね……。また聞かれたらどうしよう、と考えながら歩いていると再び信号に引っかかった。
すると、谷池さんはなにか言いだしにくそうにしながらわたしのほうを窺っているので、また詮索されるのは困る……と思っていると、お願い!というように手を合わせたポーズをされて、わたしは、え?と拍子抜けした。
「あのさ、最初俺の仕事手伝ってもらっていい? 今日行く営業先への書類、結構あってさ……」
「は、はい、いいですよ、手伝います」
なんだ、仕事のことだった……。
飲み会のときのこと、もう気になってないのかな? 付き合っていないということを、谷池さんが納得してくれたのならよかった。……いや、今はただ自分の仕事のことで頭がいっぱいなだけかもしれない。