冷徹部長の愛情表現は甘すぎなんです!
そういう気持ちが香弥さんに対してあるのかな。だから、三坂さんのお店で香弥さんと会ったとき、由佐さんは微妙な態度をとったのだろうか。
辞めた課の人たちの話をしたときだって、なにかあるような感じがしたけど、本当に、そのことだけで気まずいのかな。他にも理由があるのではないかと、考えてしまう。
「北田さんと市崎課長って、結構お似合いだったんだけどなぁ」
「……え?」
「あ、いや、付き合っていたとかそういうのは聞いてないけど、飲食店で見かけたときふたりとも仲良さそうにしていたからさ」
谷池さんはとくになにも考えず言ったんだろうけど、由佐さんと香弥さんが周りの人にそう思われるくらい親しくしていたということに、もやもやとしたものが胸に広がった。
由佐さんと香弥さんは、付き合っていたのだろうか。
ああいう綺麗な女性だったら、由佐さんも大切にしようって思うだろうし。
歩きだした谷池さんの後についていきながらふたりのことが気になるわたしは、うつむいてしばらく考えていた。
午前中の仕事を終えてお昼休みになると、わたしはビル内のカフェへと向かった。休日中に夏穂子から、『月曜は一緒にランチしよう!』と誘われていたから。
「ごめん、お待たせ」
以前、由佐さんと三坂さん、夏穂子と一緒にサンドイッチを食べた日と同じように、店内はお客さんが多い。夏穂子の待っていた席を見つけて座り、ふたりで一緒にメニューを頼んだ。
辞めた課の人たちの話をしたときだって、なにかあるような感じがしたけど、本当に、そのことだけで気まずいのかな。他にも理由があるのではないかと、考えてしまう。
「北田さんと市崎課長って、結構お似合いだったんだけどなぁ」
「……え?」
「あ、いや、付き合っていたとかそういうのは聞いてないけど、飲食店で見かけたときふたりとも仲良さそうにしていたからさ」
谷池さんはとくになにも考えず言ったんだろうけど、由佐さんと香弥さんが周りの人にそう思われるくらい親しくしていたということに、もやもやとしたものが胸に広がった。
由佐さんと香弥さんは、付き合っていたのだろうか。
ああいう綺麗な女性だったら、由佐さんも大切にしようって思うだろうし。
歩きだした谷池さんの後についていきながらふたりのことが気になるわたしは、うつむいてしばらく考えていた。
午前中の仕事を終えてお昼休みになると、わたしはビル内のカフェへと向かった。休日中に夏穂子から、『月曜は一緒にランチしよう!』と誘われていたから。
「ごめん、お待たせ」
以前、由佐さんと三坂さん、夏穂子と一緒にサンドイッチを食べた日と同じように、店内はお客さんが多い。夏穂子の待っていた席を見つけて座り、ふたりで一緒にメニューを頼んだ。