慰めのDISCO
バイトが終わると、またディスコへ行った。
深雪は健斗と椅子に腰かけていた。
「あー、ルウ」
「お熱いこと」
二人は私の言葉に体をくっつけて笑った。
カウンターに置いてある、パインを一つ食べると、程よい酸味が口に広がった。
「燐はもうすぐで来るよ」
深雪はにやっと笑いながら、私を見上げている。
「別にそんなんじゃ」
口ではそう言いながらも確かに彼を探していた。
キョロキョロしていたのが、バレていたらしい。
「ルウにようやく春が来たね」
「え!なに?ルウちゃん、燐とそういう感じ!?」
「だーから、違うって」
盛り上がる二人を放って、ディスコの奥にあるお手洗いへと向かった。