霞村四丁目の郵便屋さん
みやびは俺と同じ人間なはずだけど、もしかしたら亡くなった女の子が、誰かの体を借りているんじゃないかとか、はたまた狐にでも化かされているんじゃないかとか、俺の脳内にある目いっぱいのお伽噺を思い出して今の状況を説明しようと試みたけれど、できなかった。
いや、そもそもそれはお伽噺で、現実の世界ではありえない。
「ふふ。なにもしないから大丈夫。実は瑛太くんに渡したいものがあるの」
「渡したい、もの……」
おうむ返ししてしまうのは、まったく余裕がない証拠。
しかも『なにもしない』って……俺がビビってることが完全にバレている。
「うん。こっち」
彼女は俺に背を向け歩き出した。
このままついていくのはためらわれる。
とはいえ、俺の選択肢はひとつしかないことに気がついた。
ここに残されても河原町に帰る方法がわからない。
うしろを振り返ってみても、鬱蒼と木々が茂っているだけで道などどこにも見当たらないのだ。
いや、そもそもそれはお伽噺で、現実の世界ではありえない。
「ふふ。なにもしないから大丈夫。実は瑛太くんに渡したいものがあるの」
「渡したい、もの……」
おうむ返ししてしまうのは、まったく余裕がない証拠。
しかも『なにもしない』って……俺がビビってることが完全にバレている。
「うん。こっち」
彼女は俺に背を向け歩き出した。
このままついていくのはためらわれる。
とはいえ、俺の選択肢はひとつしかないことに気がついた。
ここに残されても河原町に帰る方法がわからない。
うしろを振り返ってみても、鬱蒼と木々が茂っているだけで道などどこにも見当たらないのだ。